若き日を過ぎて思う
「共食いの島」スターリンの知られざるグラーグ ニコラ・ヴェルト著 根岸隆夫訳
を読んでいる。
桜も散り始めて、春も通り過ぎようとしている。
昭和の「あの感じ」にまだ未練があるというのに、平成までもが終わる。
「あの感じ」とはロックバンドに打ち込み、平気で朝まで酒を呑んだり、吉祥寺の風呂無しアパートに十年近く住み、銭湯に通っていた若き日の「温かな記憶」だ。
居酒屋や銭湯で隣り合った知らぬ人と言葉を交わし、社会というものを自分なりにあちこちで感じていたあの頃。
昭和には「信じられる」自分がいた。平成になり歳を重ねて、それが「若さ」なのだと気付くのだけど。笑
金と性に目覚めた沢山の大人たち。
その取り巻きの中で「少年」を失わずに今日も歩くのだ。
今ではロックを聴かなくなり、酒もほとんど呑まず、規則正しい生活に過ごし、風呂トイレ完備の住まいに居る。笑
先週のことだが
妻がキッチンで倒れた。水曜日の朝のことだ。
歯を磨く僕の隣で倒れ、何とか支えることができ、妻は頭を打たずにすんだ。
意識があったので救急車を呼ばずに近くの病院へ僕が連れていった。
パニックを恐れたし、妻が気を失うようであれば、、、もしや、、そう思い近くに寄り添っていたいと判断した。
診断結果は脳梗塞だった。
MRIの他、より詳しく調べるためにMRAと頸部エコーも受けた。入院措置もなく、とりあえずは家に二人で帰ることができた。
来週、診断結果の詳細と治療方針を二人で聞きにいく。
自分の病気に連鎖するようで言葉もなかったが、あらゆることを受け止めて前に進むしかないと思っている。
「お墓、買っておこうか」とまさかの妻の発言。汗
「それはまあ、、、そうだね」と言葉に詰まる。もちろん笑いを交えて。
令和ですか、、、。
仕事して、本読んで、規則正しく生きて行きますわ。